英語の勉強メモ

英文中で出会った表現のメモや、英語に関わる文献のメモです。

locative inversionについて(2)

昨日の続きで同じ論文から。

 

(1)Through a broad rift could be seen the opposite mountain.

(2)*Through a broad rift could be seen the opposite mountain with a telescope.

 

このように、道具を表す句があると倒置が許されない。当然倒置が起きていなければwith句があってもなくても文法上問題はない。受動態でlocative inversionが起きたときに、by句がある場合容認されないのと同じように考えられるかもしれない。

 

一般に倒置を許す動詞であるsitやstandには、「座る」「立つ」の動作動詞としての使い方があるが、そちらの意味では倒置が許されない。

 

(3)*Up stood a woman / *Down sat Rose.

(4)*Among the guests was sitting down my friend Rose.

 

場所を表しているものでも、adjunctとargumentでは違いが出る。

 

(5)On the corner, who drank?

(6)?*On the corner, who stood?

 

adjunctかargumentかの区別をするテストとして、上のように、疑問詞が主語となる疑問文でadjunctは疑問詞より前に前置できるが、argumentは前置できない、というものがある。また、so倒置構文に置いて、adjunctの場合はsoの指示内容に含まれても含まれなくても良いが、argumentの場合は必ず含まれる、という区別もある。

 

(7)My friend Rose was knitting among the guests, and so was my sister (alone in her bedroom).

(8)My friend Rose was sitting among the guests, and so was my sister.

 

上のknitの例では、私の妹はamong the guestsでknitしていてもいいし、カッコ内を付け加えて別の場所でknitしていても良い。一方、下のsitの例では、妹は必ずamong the guestsでsitしていないといけない。おもしろーい

 

そして、locative inversionを起こす動詞におけるlocativeはargumentでないといけないらしい。